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【2025年5月】INTLOOP Ventures 勉強会レポート|グロース加速に向けたStock Option戦略とは

  • INTLOOP Ventures Innovation Community編集部
  • 6月10日
  • 読了時間: 9分

更新日:2 日前

イントロダクション


2025年5月27日、INTLOOP株式会社のスタートアップ支援プロジェクト「INTLOOP Ventures」は、ストックオプション制度の最新動向と活用戦略にフォーカスしたセミナーイベントを開催しました。


本イベントは、令和6年度の税制改正によって注目が集まる「税制適格ストックオプション」をテーマに、制度に精通した弁護士や現場を知るベンチャーキャピタリストを迎え、スタートアップの組織戦略における実践的なヒントを提供することを目的としたものです。

INTLOOPのファイナンス責任者も登壇し、専門家3者によるパネルディスカッションを通じて、多角的な視点から制度の活用方法を探りました。


この記事では、勉強会当日の流れやイベントの熱量を、写真とともに振り返ります。今後ストックオプションの導入を検討する方はもちろん、組織づくりに関心のあるスタートアップ関係者の皆さまも、ぜひご覧ください。




INTLOOP Ventures 勉強会

「グロース加速に向けたStock Option戦略とは」


【実施日時】

2025年5月27日(火)18:00〜20:30


【タイムテーブル】

17:30〜18:00    受付

18:00〜18:15    開会挨拶

18:15〜19:00    トークセッション

19:00〜19:45    パネルディスカッション/Q&A

19:50〜20:30    懇親会/ネットワーキング


【実施場所】

INTLOOP本社 

〒107-0052

東京都港区赤坂2丁目4−6 赤坂グリーンクロス27F  Cafe INTLOOP




【開会挨拶】

イベント冒頭では、INTLOOP Strategy株式会社 代表取締役CEOの藤川正太より、参加者の皆さまへご挨拶をさせていただきました。


<藤川代表スピーチ>


皆さん、こんにちは。INTLOOP Strategy株式会社 代表の藤川と申します。本日はお忙しい中、お集まりいただき誠にありがとうございます。


本日のイベントは少し長丁場にはなりますが、後半にはネットワーキングの時間もご用意していますので、ぜひそちらまで有意義にご活用いただければと思います。


さて、本日のテーマは「グロースを加速するためのストックオプション戦略」です。

ご参加の皆さまの中には、これから導入を検討し始めるというフェーズの企業の方もいれば、ちょうど今まさに制度設計に取り組んでおられる方もいらっしゃるかと思います。


本日は、弁護士の先生方や弊社ファイナンス責任者の松本もパネリストとして参加しています。

ディスカッションを通じて、「これは聞いてみたかった」「ここがまだよくわからない」といった点があれば、ぜひ遠慮なくご質問・ご相談ください。パネリストとのネットワーキングも含めて、実りある交流の場になればと思っております。


INTLOOPグループでも、ストックオプションはグロース戦略の一環として活用しています。

特に、黎明期や成長フェーズに入る直前の段階では、キャッシュマネジメントや優秀な人材の獲得が経営課題になりやすい。そうした場面で、ストックオプションは未来の企業価値にアンカーを置き、現在のキャッシュアウトを抑えつつ報酬設計ができる手段として、非常に有効です。


また、ストックオプションを魅力に感じる人材も増えており、成果を出せる人材を惹きつける力も高まっています。

さらに、既存の従業員にとっても、将来のリターンが期待できることでモチベーションが大きく変わる。これは私自身も経営の現場で実感しているところです。


加えて、資金調達や資本市場における評価という点でも、ストックオプション戦略を取り入れている企業は「中長期の経営視点がある」とポジティブに見られる傾向にあります。

創業オーナーだけでなく、従業員もIPOやM&Aといったイベントを通じてリターンを最大化するためには、できるだけ早期に制度を設計しておくことがひとつの選択肢となるでしょう。


本日お話しする内容以外にも、ストックオプションにはさまざまな可能性があります。ぜひ今日のセッションを通じて、何かひとつでも持ち帰っていただける学びがあれば嬉しく思います。


どうぞ最後までよろしくお願いいたします。



続いて、INTLOOP Strategy株式会社 東條より、「INTLOOP Ventures Innovation Community(通称:IVIC)」について、簡単にご紹介させていただきました。



本日のイベントを主催している「IVIC(アイビック)」は、私たちINTLOOPグループが新たに立ち上げたコミュニティです。

スタートアップ企業の皆さま、そして人的・物的・資金的リソースをご提供いただけるパートナー企業の皆さまが集まり、ビジネスマッチングを支援することを目的としています。


この取り組みは、今年3月に始動したばかりのまだ新しいものですが、今後、より多くのスタートアップや支援者の方々に参加いただけるよう、さまざまな企画やイベントを展開していく予定です。今回の勉強会も、その一環として開催いたしました。


本日ご参加いただいた皆さまも、さまざまなルートでIVICを知ってくださったかと思います。

IVICのサイトでは、弊社代表の林や、先ほどご挨拶した藤川との対談記事などもご覧いただけます。今後も、より多くの情報・コンテンツを発信していく予定です。


また、現在、IVICのSlackコミュニティも立ち上げを進めています。

こちらでは、参加企業の皆さまから経営上の課題やサービス紹介を投稿いただくことで、実際のビジネスマッチングにつながる交流を促進していく予定です。

Slackコミュニティ内では、スタートアップの資金調達支援、経営知見の共有、ネットワーク構築など、さまざまなテーマでイベント情報も発信してまいります。


今後も、1~2か月に1回のペースでイベントや勉強会を開催していく予定ですので、IVICの公式サイトもぜひご覧いただき、Slackへのご参加もご検討いただければ幸いです。



引き続き、IVICへのご関心・ご参加をよろしくお願いいたします。



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■「INTLOOP Ventures Innovation Community(IVIC)」とは

「INTLOOP Ventures Innovation Community(IVIC)」は、ヒト・モノ・カネといった経営リソースを、参加企業同士が提供し合うことで、スタートアップの成長を支援するコミュニティです。

Slackを活用した常設のオンラインコミュニティに加え、スタートアップや投資家、経営リソース支援を行う企業が交流できるミートアップイベントを定期的に開催し、ネットワーク構築の機会を提供しています。

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【トークセッション】


トークセッションでは、法律事務所ZeLo 弁護士・松田大輝氏、そしてON&BOARD 代表取締役・弁護士の下平将人氏をお迎えし、スタートアップにとって重要なストックオプション(SO)制度の最新動向と実務的な導入ポイントについて、わかりやすく解説いただきました。

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【登壇者】

松田 大輝 氏

法律事務所ZeLo 弁護士

主な取扱分野:Startup Finance、M&A、Public Affairs、Fintech、web3、スタートアップ法務等。スタートアップの資金調達や資本政策、ルールメイキングに豊富な知見を有する。

著書:『ルールメイキングの戦略と実務』(商事法務、2021年)、論文に「スタートアップの株主間契約における実務上の論点と対応指針」等


下平 将人 氏

弁護士として法律事務所で勤務後、LINE株式会社(現:LINEヤフー株式会社)にて社内弁護士やAI領域の新規事業開発に従事。2017年に株式会社ドリームインキュベータの投資部門に参画。同社でベンチャーキャピタルを立ち上げ、スタートアップへの出資、支援に従事。2023年にベンチャーキャピタル「ON&BOARD」を創業。

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セッション前半では、2023年7月の国税庁通達改定や、2024年4月の税制改正を踏まえた「税制適格SOをめぐる制度改正」について整理。行使価額の柔軟化や、年間の行使上限の引き上げ、社外人材への付与条件の緩和といった変化により、スタートアップにとってより導入しやすくなった点が強調されました。


後半では、「いつ・どのようにSOを付与すべきか」「退職時やM&A時の取り扱いはどうするか」など、導入にあたって押さえるべき実務的な論点が共有され、参加者の関心も高まっている様子でした。


さらに、両氏が共同で開発した雛形パッケージ「SO ONBOARDING KIT」も紹介され、制度改正に即した最新の書式や運用例を通じて、SO導入の実務に直結する情報が提供されました。

このキットは、会社ごとの方針やフェーズに応じた柔軟な設計が可能となっており、導入を検討するスタートアップにとって強力な実務支援ツールとなりそうです。


※最新プラクティスに対応したストックオプション雛形「SO ONBOARDING KIT」を無料配布中です!




【パネルディスカッション/Q&A】


続いて行われたパネルディスカッションには、トークセッションにご登壇いただいた松田大輝氏(法律事務所ZeLo 弁護士)、下平将人氏(ON&BOARD 代表取締役・弁護士)に加え、INTLOOPシニアディレクターの松本卓也がファシリテーターとして参加。

実務と現場感覚に根ざしたディスカッションが展開されました。


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ファシリテーター:松本 卓也

INTLOOP株式会社 シニアディレクター M&A・ファイナンス担当


慶応義塾大学経済学部卒。外資系投資銀行、日系大手証券、会計系コンサルティングファームにてM&A及び資金調達アドバイザリーに従事。その後、デジタルマーケ系のスタートアップにて、取締役CFOとして同社の東証グロース市場への上場、大型資金調達をリード。2025年1月より現職。

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テーマは「弁護士・キャピタリストに聞く!ストックオプションのコツ」。

「優秀な人材を惹きつけ、組織にコミットしてもらうために、どのような制度設計が有効か」といった話題から始まり、制度運用時に実際に起こったトラブルや成功事例の紹介、さらにはM&Aの場面でのストックオプションの扱いに至るまで、踏み込んだ議論が交わされました。


登壇者それぞれが、法律・ベンチャー支援・事業推進の現場という異なる立場から語った知見は、制度の導入を検討しているスタートアップにとって、非常に実践的な学びとなったはずです。


ディスカッションのあとは、参加者からの質問にお答えするQ&Aコーナーも展開。

現場の課題に即した具体的な質問が次々と寄せられ、登壇者が一つひとつ丁寧に回答。会場全体が熱気に包まれる、充実した時間となりまし




【懇親会/ネットワーキング】


イベントの最後には、立食形式の懇親会・ネットワーキングの時間も設けられました。

軽食やドリンクを片手に、登壇者である弁護士やベンチャーキャピタリストとのカジュアルな意見交換が繰り広げられ、セッションでは聞けなかったリアルな実務の話や、より具体的な相談に耳を傾ける参加者の姿も多く見られました。


会場内では、参加者同士の名刺交換や情報共有も活発に行われ、スタートアップ間での連携や支援者との新たなつながりのきっかけに。

さらに、INTLOOPの人材ソリューション担当者も参加しており、スタートアップの人材に関する課題やニーズについて、その場で直接相談できる機会も提供されていました。


知見を深めるだけでなく、事業成長に向けたリアルな接点が生まれる。そんな前向きな動きの芽が、会場のあちこちで見られる時間となりました。



* *  *



今回のイベントでは、弁護士・ベンチャーキャピタリスト・ファイナンス責任者といった各分野の専門家を迎え、ストックオプション制度の最新動向から実務的な導入・運用ノウハウまでを網羅的に学ぶ貴重な機会となりました。


トークセッションやパネルディスカッションを通じて、スタートアップの成長に欠かせない制度設計の視点や、組織戦略としてストックオプションをどう活用すべきか、多角的な示唆が得られたのではないでしょうか。

ストックオプションを通じた組織づくり・人材戦略について、実践的な知見を深める有意義な学びの場となりました。


今後も、「INTLOOP Ventures Innovation Community(IVIC)」では、常設のオンラインコミュニティ(Slack)の拡充に加え、さまざまなミートアップイベントを定期的に開催し、オンラインとリアルの両面からコミュニティの活性化を図っていきます。

引き続き、スタートアップ支援のモデルを進化させながら、日本全体のイノベーション創出に貢献してまいります。


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